3月3日、4年生SSクラスでは講師の方をお招きして生命倫理の特別授業が行われました。
お招きしたのは森原大紀先生です。森原先生は、2015年4月に国の指定難病である「特発性拡張型心筋症」を発症。その後、補助人工心臓装着手術を受け、心臓移植待機者となりました。闘病生活を乗り越え、現在は高校教師として教鞭をとりながら、移植医療の啓発と闘病中に見つけた『人生で本当に大切なもの』を伝えるために、介助者でもありパートナーでもあるリンジーさんと共に広島を中心に活動されています。
お話は先生の生い立ちから始まり、ジョークも交えた気さくな語り口に生徒も引き込まれていました。生徒と同じように何気ない毎日を楽しんでいた、そんな人生を180度変えたのが病気の発症でした。
病名を宣告されてから手術直後は「何で自分が…」「死にたいとさえ思った」、先生の言葉から当時の苦悩がひしひしと伝わってきました。
そのような苦悩を乗り越えたからこそ、その後語られた「普段の生活。当たり前だと思うことに感謝する」「この運命を背負った意味は、移植医療を知ってもらうこと」等の言葉1つ1つに込める強い思いが感じられました。
今回のご講演のテーマは「Life is colorful(色とりどりの人生を)」でした。生徒に対し「みんな大なり小なりいろんな悩みがある。ハッピーな色もあるし、暗い色もある。辛いときは辛いと思っていい。周りには支えてくれるたくさんの人がいる。」「たった1回の人生を生きてください。心も身体も大切にして。」とメッセージを送って下さいました。
臓器移植については様々な議論がなされています。ハッキリとした正解のない問題に向き合っていくことの大切さを学びました。そして、教科の知識だけでなく、『人生で本当に大切なもの』を学びました。